【新居浜市太鼓祭り推進委員会】
【2017年度第1回総会】
★鉢合わせ防止へ課題21項目提案★
新居浜市太鼓祭り推進委員会
(会長・仙波憲一市議会議長 総勢32名)
の2017年度第1回総会が7月4日夜、新居浜市役所であり、
各運営団体が禁止している鉢合わせの防止に向けた、
新たな方策を協議していた、
「平和運行検討専門部会」が、報告書を提出した。
9月上旬の次回総会までに実施計画書をまとめる方針。
「平和運行検討専門部会」は、
計4回の会合で出た意見を網羅して報告した。
新居浜市や新居浜警察署、各運営団体が、
取り組むべき課題として21項目を提案している。
報告書によると、
鉢合わせをした太鼓台に対する処分として、
★褒賞金を複数年にわたり支出しない。
★市の施設の使用許可を出さない。
★運行停止期間を複数年にするよう会則を改定する。
★道路使用許可を厳しくする。
・・・などを挙げたほか、
協議の過程が分かるように一部を両論併記とした。
実施計画案は、事務局の市運輸観光課が、
内容を精査して作成し、各運営団体などで協議する。
太鼓祭り前に事務局が各運営団体の会合に出席して、
平和運行に向けた協力を依頼する方針。
(太鼓祭り取材班)
【愛媛新聞(平成29年)2017年7月5日付朝刊より引用加筆】
【太鼓台平和運行実現に向けての検討報告書】
平成29年7月4日
新居浜太鼓祭りは、豪華絢爛、勇壮華麗な祭りとして全国に知られ、
県内外から多くの観客を集めているほか、
新居浜市の誇る伝統文化行事として市民の心に深く根付いており、
まさしく市民の宝であります。
しかし、平成28年の祭り期間におきまして、
一部地区において太鼓台の鉢合わせ行為が発生したことにより、
6年連続平和運行が達成できない事態となっており、
このことについては、市民や観光客等多くの方から、
改善を求める厳しい御意見、御要望が寄せられているところです。
先人から受け継いだ伝統ある祭りを後世に引き継ぎ、
また、今後、市制施行80周年記念イベントや、
えひめ国体・えひめ大会への派遣、東京オリンピック派遣に向けた検討など、
新居浜太鼓祭りを広くアピールしていくためにも、
緊急に太鼓台の平和運行実現に向けての方策を講じる必要があります。
平和運行検討専門部会では、新居浜市太鼓祭り推進委員会から、
これら方策検討の任務を受け、会議を重ねた結果、
あらゆる方面についての方策案を出し、今回、次のとおり、
関係各方面に対する提言をまとめましたので報告します。
本専門部会といたしましては、平和運行実現に向けた取り組みが、
この提言のみで終わることなく、
新居浜市太鼓祭り推進委員会内での協議を経て、
各主体が積極的な検討を行い、
具体的な方策として進んでいくことを強く要望します。
1、市役所に関係する方策
(1)広報・啓発に関すること。
@市政だより・ホームページ等様々な広報手段を活用し、
市民及び県内外の観光客に対し、
平和運行実現に向けた啓発活動を継続的に実施する。
A平和運行を行っている地区・会場のPRを実施する。
B平和祭典啓発を目的とした、市民向けの講演会を開催する。
(2)文化・観光功労褒賞に関すること。
@文化・観光功労褒賞による抑止効果を上げるため、
鉢合わせを行った太鼓台に対しては、褒賞金を複数年間支出しない。
A文化・観光功労褒賞の増額を行う。
【協議内での意見】
★複数年間支出されなかったとしても、鉢合わせを行う太鼓台は、
自治会内で集金するので、意味がないのではないか。
(3)太鼓祭り推進委員会の経費に関すること。
@鉢合わせを行った地区の周辺環境整備費用予算を減額し、
その減額分について、平和運行を達成した地区に割り当てる。
A太鼓台の運行に直接的に係る費用の支出はしない。
B鉢合わせを行った地区の太鼓台運営委員会(協議会)への、
ペナルティを検討する。
C周辺環境整備費用予算を増額する。
(4)太鼓祭り推進委員会の運営体制に関すること。
@各地区太鼓台運営委員会(協議会)との連携を強化する。
(規約の統一、各団体の会合への参加等)
A太鼓祭りに対する市民・観光客の要望について、
各太鼓台のかき夫等への周知を行う。
B事務局が各地区太鼓台運営委員会(協議会)の会議に出席し、
平和運行実現に向けた要望を行う。
(5)その他
@観光振興の観点と祭礼行事推進の観点を分離する。
A鉢合わせを行った太鼓台については、
数年間、太鼓祭りポスターの対象としない。
B鉢合わせを行った太鼓台については、将来にわたり、
市に太鼓台派遣要請があった場合の派遣対象から除外する。
【市民意見】
★鉢合わせを行った太鼓台に対し、市の施設の使用許可を出さない。
★太鼓祭り期間中に鉢合わせ行為が発生した場合、各地区の区分なく、
直ちに市の施設の使用許可を取り消す。
★市の施設について、鉢合わせ発生後は、当該年含め翌年以降も、
納得いく解決策が示されない限り使用許可を出さない。
★太鼓祭りに関する要望苦情窓口を運輸観光課に置く。
★各地区太鼓台運営委員会(協議会)や、
各太鼓台の責任者の連絡先を明らかにする。
★過去に鉢合わせを行なった地区の太鼓台について、
道路使用許可を出さないなど、許可判断を個別に慎重にするよう、
市から警察へ要望する。
★鉢合わせの多い太鼓台の関係者からヒアリングを行う。
2、警察に関係する方策
(1)道路使用許可に関すること。
@ 鉢合わせを行った太鼓台に対し、道路使用許可の取消を行う。
A 過去に鉢合わせを行った太鼓台について、道路使用許可を厳しくする。
(2)祭り当日の太鼓台との連携に関すること。
@祭り当日の警備人員を強化したうえで、各太鼓台に警察官を同行させ、
鉢合わせの兆候が見られた時点で素早い対応が行える体制づくりを行う。
(3)指導・取り締まりに関すること。
@交通整理、雑踏警備、観客の安全確保だけでなく、
法令違反の現行犯を見逃さず、厳しい態度で取り締まりを行う。
(4)その他
@各地区太鼓台運営委員会(協議会)及び各太鼓台と連携し、
外人部隊の排除に全力を挙げる。
A市と連携のうえ、法令等の整備や法令適用の厳格化を検討する。
B鉢合わせ行為を行う太鼓台について、統一行動への参加を認めない。
3、各地区太鼓台運営委員会(協議会)に関係する方策
(1)太鼓台の出場停止期間に関すること。
@太鼓台同士の鉢合わせに関し、喧嘩両成敗及び例外排除を徹底する。
A鉢合わせした太鼓台の運行停止期間を、
1年間ではなく2〜3年間とするよう会則等を改定する。
【協議内での意見】
★5年間運行停止となると、太鼓台の存続が難しい。
★運行停止期間が1年間のままでは、
いつまでたっても平和運行は実現できない。
★単純に年数だけ決められてもうまくいかないのでは。
★各地区太鼓台運営委員会(協議会)から案を出してほしい。
★各地区太鼓台運営委員会(協議会)の申し合わせにて対応すべきである。
★具体的な年数を定めるのではなく、
「複数年もあり得る」という文言としてはどうか。
(2)申し合わせ事項等の統一に関すること。
@各地区太鼓台運営委員会(協議会)で、
取り決めをしている申し合わせ事項に加え、
市内統一の運行ルールを制定する。
(3)運営委員会(協議会)の統一に関すること。
@現在9地区に分かれている太鼓台運営委員会(協議会)を、
上部、川西、川東、大生院の4地区に統一し、
責任を持てる体制づくりを行う。
(4)平和運行徹底に関すること。
@運営組織として、太鼓台運行責任の所在を明確にし、
各太鼓台との連携を密にしたうえで、
取り決め事項を厳守させる体制づくりを行う。
(5)その他
@鉢合わせした太鼓台への罰金制を導入する。
A太鼓台運行の優良事例に関する表彰制度を創設し、優良な太鼓台を、
市に太鼓台派遣要請があった場合に優先的に派遣する仕組みをつくる。
B鉢合わせの準備行為(いわゆるヨロイの装着等)が発覚した時点で、
該当太鼓台の解体命令やかきくらべ会場への入場禁止等、必要な措置を行う。
C他地区の行事内容等も参考とし、
各地区においてかきくらべを面白くする取り組みを行う。
D他地区の会議に出席し、平和運行に関する協議や交流を行う。
【市民意見】
★太鼓台の動かす速さを競うタイムレースを行う。
★運営委員会(協議会)の下に各地区太鼓台運営支部を置き、
自治会とは切り離す。
★川東の地区において、太鼓台運営委員会(協議会)を、
校区別に再編成する。
★かきくらべの開催数を減らす。
4、各太鼓台運行主体(自治会・青年団等)に関係する方策
(1)外人部隊の排除に関すること。
@かき夫登録のルールを厳格化し、
はっぴを着ていない人間には絶対に太鼓台をかかせないよう徹底する。
A警察と協力のうえ、暴力団関係者の排除を徹底する。
(2)平和運行の徹底に関すること。
@各太鼓台に「平和運行責任者」を複数名配置し、
かき夫への平和運行意識浸透や警察との連携にあたらせ、
デマや扇動等に惑わされない体制づくりを行う。
A鉢合わせ発生時の責任を明確化するため、
喧嘩等の行為を行った者を特定のうえ、
該当太鼓台運行主体は所属地区の太鼓台運営委員会(協議会)に、
報告書を提出する。
また、鉢合わせ行為に関する協議に、
喧嘩等の行為を行った者を同席させる。
B他の太鼓台の悪口を言わない等、
平和運行の意識をかき夫全体に浸透させる。
(3)子どもの参加に関すること。
@現在のお祭り集会等に加え、
小中学生の頃から太鼓台と接する機会を増やしていく。
A太鼓台運行主体に一定の権限を付与して、
場所の限定等、安全を担保できる場合には、
高校生もかき夫として祭りに参加できるよう検討する。
【市民意見】
★道路上を運行する際、太鼓台の後に続いて歩く見物人を排除する。
★各太鼓台運行主体の代表者同士で、普段から話し合いの場をもつ。
★自治会内でも、太鼓台の運営について話し合いを行う。
5、その他(全市的な問題等)
(1)市民、観覧者に関すること。
@鉢合わせを煽るような、また、期待するような言動や、
インターネット等への書き込みをしない。
A鉢合わせの画像をインターネット等に掲載しない、また、販売もしない。
(2)マスコミに関すること。
@ 事件や事故に偏らず、秋祭り前に祭りの本旨を報じる。
【報告書1】
【報告書2】
【報告書3】
【報告書4】
【報告書5】